七賢人蒔絵盃

描かれている老人は、“竹林の七賢”と呼ばれる人物たちです。竹林の七賢とは、
3世紀の中国・魏(三国時代)の時代末期に世俗を避けて竹林に集まり、酒を飲み清談を行なうなどして交遊したとされる以下七人の称であり、その人物は全て実在の知識人です。
阮籍(げんせき) 嵆康(けいこう) 山濤(さんとう) 劉伶(りゅうれい)阮咸(げんかん) 向秀(しょうしゅう) 王戎(おうじゅう)
日本では竹林の七賢は、“現実離れしたお気楽な発言をする者”の代名詞とされる場合があります。
しかし本来は当時の中国の不安定な状況下で、彼らの俗世から超越した言動や奇抜な行動は、悪意と偽善に満ちた社会に対する憤りや、
儒家に対する批判を表現したものであり、当時の知識人が命をかけた精一杯の時流への抵抗でした。
盃の蒔絵として、非常に面白いテーマの盃です。