置目 (おきめ)

    置目とは蒔絵の元になる下絵のことです。薄い美濃紙に描かれた下絵の輪郭を、裏から漆(うるし)でなぞり、これを器面に当てて転写します。そこに胡粉(ごふん:貝殻から作られる顔料)を蒔きつけて輪郭が見えるようにします。下絵であるため通常見ることはできませんが、象彦では過去に製作された品の置目が約五千枚近く残されており、今でも大切に保管されています。